外国人投資家の傘下にある企業における株主優待リスク

株主優待ガイド2017年版によれば日本の証券市場における上場企業数は約3,700社あり、そのうち約1,300社が株主優待を実施しているという結果が公表されています。これは上場企業の3分の1が、株主優待という形で株主に対して利益を還元していることになります。

一方、株主優待と外国人投資家についてその関係を考察しますが、外国人投資家の与える影響度を数字により把握してみます。まず、外国人投資家とは、海外から日本の株式を売買する個人・機関投資家を指し、その売買料は日本の株式市場に大きな影響を与えます。少し以前のデータですが、平成27年9月第3週における。法人・個人・証券会社・外国人投資家の売買料を比較してみます。法人の売りと買いを合わせた売買金額は15億5千万円、個人は38億7千万円、証券会社は2億1千万円、肝心の外国人投資家は186億8千万円となっています。まさに桁違いとはこのことです。いかの外国人投資家の資金力が大きいかがご理解いただけるかと思います。

彼らの狙いは、長期的な株式保有というよりも、短期的なキャピタルゲインを目的とするものです。したがって、外国人投資家の保有する割合の高い企業や、その傘下に位置づけられる企業が株主優待を行っている場合、いつまでもその優待が継続すると思っていては危険です。常に売買を繰り返すとは言いつつも、一定量の株式を保有すれば、経営に関与することは十分可能だからです。株主優待に回す資金をすべて配当に回し、株主に還元せよという方針が株主総会で認められないとも限りません。そうなった場合極論かもしれませんが、優待は廃止され配当金が増えることになると思われます。
株主優待のリスク
株主優待は確かに魅力かもしれませんが、それは企業の利益の一部から捻出されている訳で、その分を配当に回すことは理にかなった経営手法と考えて差し支えありません。このリスクがあることを覚えておくべきです。